次男は実家のお墓に入れないって本当?入れないケースや対処法を解説します

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現代において、お墓に入る人を制限する法律はありません。そのため法律上では、次男であろうと実家のお墓に入ることが許されているのです。

しかし、そんな中でも次男が実家のお墓に入れないケースは存在します。

そこで本記事では、以下の4点について詳しく解説いたします。

  • 何故次男は実家のお墓に入れないと言われているのか
  • 現代で次男がお墓に入れないケース
  • 現代で次男が実家のお墓に入るための条件
  • 次男が実家のお墓に入れないときの対処方法

最後は、お墓に関するよくある質問についても記載しています。ぜひ最後まで、お目通しください。

なぜ、次男は実家のお墓に入れないと言われているのか

なぜ、次男は実家のお墓に入れないと世間で言われているのでしょうか。詳しく解説していきます。

明治時代に制定された「家制度」の名残

「次男は実家のお墓に入れない」という考えには、明治時代に制定された「家制度」が大きく影響しています。

家制度とは?
1898年に制定された明治憲法下の民法において規定された日本の家族制度。親族関係を有する者のうち、更に狭い範囲の者を戸主(こしゅ)と家族として一つの家に属させ、戸主に家の統率権限を与えていた制度。
戸主は主に男性が担い、戸主権は長男へ引き継がれていくケースがほとんどでした。
参考:家制度 – Wikipedia

家制度では「先祖代々のお墓に入れるのは承継者とその配偶者のみ」とされていますこの承継者というのは長男のことを指し、当時の日本では次男が先祖代々のお墓に入ることはできませんでした

そのため、次男以降の場合は新たなお墓を建てることが一般的となりました。

現代ではお墓に入れる人を制限する法律はない

家制度は1947年に廃止されており、現代ではお墓に入る人を制限する法律はありません。しかし、様々な地域で家制度の名残はいまだに残っています。

そのため「次男は先祖代々のお墓に入らず、新たな墓を建てるべき」という考えを持つ方は今でも少なくありません。また、一部の霊園では規則によって、「先祖代々のお墓に次男が入ることはできない」と定めていることもあります

現代で次男が実家のお墓に入れないケース

現代ではお墓に入れる人を制限する法律はありません。しかし、次男が実家のお墓に入れないケースは今でも存在します。

入れない場合の理由としては、主に以下の2点が挙げられます。

  • 永代使用権を持つ方が納骨を許可してくれない
  • 霊園の規約で制限されている

それぞれ詳しく説明していきます。

永代使用権を持つ方が納骨を許可してくれない

お墓の永代使用権を持つ方が納骨を許可してくれない場合、親族であってもお墓に入ることはできません

永代使用権とは?
永代使用権とは、永代に渡ってお墓の区画を使用できる権利のこと。法的には所有権では無く債権にあたる。そのため、永代使用権を持っているからと言って、土地の所有権も持っているという訳ではない。

霊園の規約で制限されている

霊園の規約で「本家以外の親族を納骨することはできない」などと決まっている場合にも、次男がお墓に入ることはできません

実家のお墓がある霊園の規約を、確認しておきましょう。

現代で次男が実家のお墓に入るための条件

先に述べた通り、お墓の永代使用権を持つ方の許可が無ければ、お墓に入れません。また、霊園の規約で制限されている場合も同様です。

しかし、裏を返すとこれらの条件さえ解決していれば、次男であろうと実家のお墓に入れます。

後に実家のお墓に入る予定がある方全員から許可をもらおう

お墓の永代使用権を持つ方の許可があり、霊園の規約による制限などが無ければ、次男以降の場合でも実家のお墓に入れます

ただし、後に実家のお墓に入る予定がある方全員からも許可をもらうようにしましょう。慣習への考え方は人それぞれ違うため、きちんと相談しなければトラブルに発展してまうケースもあり得ます。

TOPIC

一つのお墓に対して入れる人数を制限する法律はありません。

次男が実家のお墓に入れないときの対処方法

もし次男の方が実家のお墓に入れない場合、ご自身でお墓を用意する必要があります。しかし、必ずしも墓石を用いたお墓を構える必要はなく、埋葬方法にも様々な種類があります

代表的な埋葬方法としては、主に以下の4種類が挙げられます。

  • 一般墓
  • 樹木葬
  • 納骨堂
  • 合祀墓

それぞれ詳しく解説いたします。

一般墓

一般墓とは、墓石を用いて霊園などに構えているお墓のことを指します。お墓と聞いて真っ先にイメージするのがこの一般墓ではないでしょうか。

一昔前は「一般墓を建てるには最低100万円はかかる」と言われていました。しかし、昨今では安いものだと50万円ほどで作ることができます。

デザインを自由に選べたり、長きにわたって次の世代へ継承できたりと様々なメリットがある一般墓ですが、初期費用や年間の維持費がかかってしまう点や、管理が必要な点などデメリットもあります

樹木葬

樹木葬とは、樹木の根本に遺骨を納める埋葬方法です。「墓石の変わりに樹木を墓標としたお墓」と考えていただければと思います。

一般墓と比べ比較的費用が安く、「一般墓を建てるほどの予算はないものの、お墓参りができる環境にしたい」という方にオススメです

山中に埋葬する「里山型樹木葬」と、霊園など整地された場所に植えられた樹木の根本で埋葬する「公園型樹木葬」の2種類があります。

納骨堂

納骨堂は、遺骨を納めて供養するために設けられた主に屋内型の建物のことを指します。費用は一般墓よりも安いケースが基本的に多い上、一般墓のような掃除などの手入れをする必要がほとんどありません。

ただし、納骨堂は納骨できるスペースが限られているというデメリットもあります。そのため、「次の代へ長きにわたって継承してほしい」という方であれば、一般墓をオススメします。

合祀墓

合祀墓とは一つの墓標に対して、複数人の遺骨を一緒に納骨しているお墓を指します

墓標とは
遺骨の埋葬場所を示すための柱や石。墓じるしとも呼ぶ。

費用が安い点(安いものは2~3万円程。)や寺院による管理のもと、永代に渡って供養していただける点が魅力として挙げられます。

しかし、不特定多数の遺骨を同じ場所へ納めるため、「他のお墓へ移したい」となった場合に遺骨を取り出すことができません。もし改葬される予定がある場合には、合祀墓は避けましょう。

改葬とは
遺骨(または土)をお墓から取り出して別の場所に納め直すこと。

お墓に入りたくない場合は「散骨」や「手元供養」という方法もある

何らかの事情があり「お墓に入りたくない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような場合には、散骨や手元供養という方法が候補として挙げられます

散骨

散骨とは、山や海など粉末状にした遺骨を撒く葬法のことを指します。費用は1万円~10万円ほどで、もちろん維持費なども発生しません。

散骨は「葬送のための祭祀として、節度を持って行われる限り、遺棄罪には当たらない」と法務省より発表されています。

しかし、条例によって散骨が禁止されている地域がある他、撒く場所によってはトラブルに発展するケースもあります。そのため、散骨を行う際は自治体などのルールを確認した上、業者へ依頼することをオススメします

手元供養

手元供養とは、自宅や身近なところに遺骨を保管し供養することを指します

骨壺に入れて自宅で保管する方法をはじめ、ネックレスなどのアクセサリーに加工して身に着ける方法など、様々な方法があります。

お墓に関するよくある質問

ここからはお墓に関するよくある質問をご紹介します。

Q. 嫁の実家(義理の実家)のお墓に入ることはできますか?

以下の2点を満たしていれば入ることができます。

  • 永代使用権を持つ方から許可をもらえている
  • 霊園の規約で制限されていない

しかし、血縁関係のない人を入れることに嫌悪感を持つ方もいるため、義理の親族の方達とよく相談するべきでしょう。

Q. 長男しか実家のお墓は継げないのでしょうか?

お墓の承継者を制限する法律はないため、必ずしも承継者が長男である必要はありません。しかし一部の霊園では制限されている場合もあるため、確認しておきましょう。

最後に

今回は次男が実家のお墓に入ることに関して解説いたしました。本記事の重要なポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

  • お墓に入る人を制限する法律はない
  • 納骨してもらう場合はお墓の永代使用権を持つ方の許可が必要
  • 一部の霊園ではお墓に入れる人を制限している場合がある

トラブルが起きないように、親族の方と相談して慎重に行いましょう。

この記事を監修した人

加藤隆太
加登隆太
株式会社加登 取締役社長

慶応義塾大学経済学部卒業。卒業後、家業の墓石販売業を引き継ぐため株式会社加登へ入社。現場でのお客様との接客経験を経て、平成27年に同社取締役社長に就任。全国優良石材店の会理事・大阪支部長・ICT委員を歴任後、現在全国石製品工業組合理事として活躍中。

玉井嘉孝

玉井嘉孝

株式会社加登 統括マネージャー

西浦高校卒業。学生時代から仏教や死生観に興味があり、あらゆる本を読みあさる。卒業後、お墓業界に身を置いて30年。長年現場でお客様のお悩みを解決したのち、現在は株式会社加登の統括マネージャーとして社内研修の講師・社外でのお墓セミナー講師としても活躍中。

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