無縁墓になるのは避けたい!お墓を継ぐ人がいない場合の解決策

墓地の経年劣化

これまでお墓は代々、子孫に受け継がれていくことが当然とされていました。

しかし、核家族化や少子化などの影響から、お墓を継ぐ人がいないといった状況が発生しています。

すでにお墓を持っているけど継ぐ人がいない、または継ぐ人がいないけどお墓の購入を考えている人たちにとって懸念されるのが無縁墓になることです。

通常はお墓の名義人が亡くなった際に承継者がいないと永代使用権が取り消され、無縁墓となってしまいます。

しかし、できるだけ無縁墓になるのは避けたいですよね。

今回はお墓を継ぐ人がいない場合、どのように解決すれば良いのかについて解説します。

お墓を継ぐ人がいない場合はどうする?

無縁墓になるのを防ぐために、お墓を継ぐ人がいない場合はどのように対応すればよいのでしょうか。詳しくチェックしていきましょう。

墓じまいを検討する

お墓を継ぐ人がどうしても見つからない場合は「墓じまい」を検討するのもひとつです。墓じまいとは言葉のとおり、お墓を閉じることです。

管理ができなくなった墓石を解体・撤去し、墓地は更地に戻してお寺や霊園に返します。

お墓から遺骨を取り出し、別の場所に埋葬し直すことで、ご遺骨に対する供養を継続することができます。

ただし、許可なく遺骨を取り出すことは禁止されています。墓じまいをする際には、事前にお墓を管理している霊園や寺院の管理者に相談しましょう。

墓じまいした後のご遺骨の埋葬方法

お墓を閉じた後は、適切な方法で遺骨の再埋葬を行います。

ここでは、主な埋葬方法を4つ紹介します。

合祀墓に移行する

1つ目は合祀墓への移行です。合祀墓は、永代供養墓や共同墓とも呼ばれることがあります。

他者の遺骨と一緒に埋葬されるお墓であり、霊園やお寺が供養をしてくれます。

お墓を閉じる費用に加えて、合祀墓に埋葬するための費用も必要です。個別にお墓を建てるわけではないので、比較的低額です。

ただし、遺骨は骨壺から取り出され、他の人の遺骨と混じってしまうため、一度埋葬した後に遺骨を取り出すことはできません。

納骨堂に納める

2つ目の方法が、納骨堂に納めることです。遺骨を骨壺に入れた後、納骨堂という屋内型の納骨施設で保管をしてもらいます。

納骨堂と一口にいっても、スタイルはさまざまです。スペースが充実している仏壇式からコンパクトなロッカー式、立体駐車場のように参拝者の前へと自動で遺骨が運ばれてくる機械式などがあります。

室内にあることから天候に関係なくお参りに行けることがメリットです。

樹木葬をする

法律で許可を受けた場所に樹木を植え、樹木の根本に遺骨を埋葬する方法です。樹木に限らず、花木や草木を墓標にできる霊園もあります。

個別に埋葬するタイプもあれば、永代供養をしてくれる合祀墓タイプもあります。

永代供養してくれるものを選べば、承継者がいなくなっても霊園やお寺が管理をしてくれるので安心です。

デメリットとしては、一度納骨をしてしまうと、遺骨が取り出せない場合もあるので、検討する際は注意しましょう。

永代供養付きのお墓を新設する

最後の方法が永代供養付きのお墓を新設することです。(合祀でない)個別のお墓を持ちながら、いずれは永代供養を受けられるとあって、近年人気を集めています。

メリットは何といっても、代が途絶えるまで、あるいは定められた期間中は伝統的なお墓と同じようにお墓参りができる点にあります。

合祀墓は他の人と遺骨が混じってしまう、納骨堂は日が当たらない、樹木葬は家族・親族間で好みが分かれやすいなど、当然それぞれにデメリットもあり、状況さえ許せば伝統的なお墓を持ちたいという人がまだまだ多いのが実情です。

名義人が亡くなった際に承継者がいなかったり、事前に定められた使用期間が経過した場合、墓石は撤去されますが、残ったご遺骨は永代供養塔などで永代供養してもらえます。

撤去された墓石のうち、魂の宿っていたとされる「竿石」は、無縁になった竿石を集めて供養する「無縁棚」に移されることが多いです。

また、紹介購入時に永代管理料も支払うことで、代が途絶えたとしても永代にわたり撤去されない永代供養墓というお墓もあります。

自分たちの生きた証を残せるという意味で、とても人気が高く、墓じまい後の埋葬方法として注目を集めています。

継ぐ人がいない場合、無縁墓になるとお墓はどうなる?

継ぐ人がいないと、無縁墓になるのが通常であると前述しました。

さらに無縁墓になると、どうなってしまうのかを見ていきましょう。

墓地管理者から通告される

お墓を使用するためには永代使用料のほかに、管理料も必要です。

永代使用料はお墓のスペースを使用するため、管理料は共有スペースや事務所を維持管理してもらうために支払います。

管理料は1年ごとや数年ごとに納めるのが一般的です。

公営墓地の場合は、管理料の支払いが滞ると、墓地埋葬法という法律に基づいて、無縁墓地についての情報と墓地の縁故者からの連絡を待つ旨を、官報やお墓の立札などをとおして通告します。

それでも管理料が支払われず、縁故者からの連絡もないときは、墓地を使用する権利(永代使用権)を取り消されます。

墓石は解体・撤去され、更地になった墓地は「返還墓所」として再度募集されるのが一般的です。

民間霊園や寺院墓地の場合、管理料の支払いが途絶え、縁故者に連絡が取れない状態が一定期間続いた場合、霊園使用規則に基づき、永代使用権が取り消されることが多いです。

当然、墓石も解体・撤去されることになります。

まとめ

少子化や核家族化が進む日本では、お墓の継承者について悩む人が増えています。

跡を継ぐ人がいないと、無縁墓となってお墓が撤去されてしまうこともありますので注意しましょう。

誰にも供養してもらえない無縁墓にするのを防ぐ方法のひとつに、埋葬方法の変更があります。

適切な方法でお墓を閉じ、永代供養付きのお墓や納骨堂、樹木葬、合祀墓などに遺骨を再埋葬することによって、供養を継続できます。

心配なことがあれば、まずは家族や親族、そしてお墓を管理してもらっているお寺や霊園に早めに相談しましょう。

玉井嘉孝

玉井嘉孝

株式会社加登 統括マネージャー

西浦高校卒業。学生時代から仏教や死生観に興味があり、あらゆる本を読みあさる。卒業後、お墓業界に身を置いて30年。長年現場でお客様のお悩みを解決したのち、現在は株式会社加登の統括マネージャーとして社内研修の講師・社外でのお墓セミナー講師としても活躍中。

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